フィリピン出身でケニアで教授をしてセネガルで教える(続き)

昨日の続きで、現在授業を受けている教授の話。興味深い話がいくつかあったのでご紹介。

・彼は教授なのに中々若くて39歳。大学からダイレクトに修士、博士と行ってManagement Information Systemの博士号を取得。その後、仕事をしながら大学でも教えるということを続けていたらしい。ちなみに50歳でリタイアすることを予定。

・子供が7人いると昨日のブログで記載しましたが、なんと全員男子。そして、一番上と一番下の子の年齢差は、20年!最初の4人が毎年、6年空けて1人、8年あけて1人、2年あけて1人という感じらしい。だから彼は、学生兼夫兼父親であった。

・一番上の息子は既に大学でプログラマーとしてIT企業でバイト中。顧客がアメリカ企業と言っていたから、オフショア開発系。二番目も大学で会計士を目指していて、三番目もコンピュータサイエンス。なお一番下はまだ5ヶ月、と。

・一番上の子は幼少期からコンピュータに興味を持ったらしく、ある日、教授がPCを立ち上げようとしたら立ち上がらなかった。何をしたのかを調べたら、一番上の子が、システムファイルも含めて大量のファイルをゴミ箱に入れて、ゴミ箱を空にした。「ITセキュリティでシステムを攻撃するのは、多くが内部の人間である」という彼の説明の説得力大幅アップ。

・奥さん。7人も産み、育てているだけでも十分パワフルだけれど、現在は教育学のPh. Dを取得するために大学院に通学中@フィリピン。子育てと並行。Ph. Dの前には、旦那である教授が教鞭をとっている大学で働いていた。

・今日授業で、ITセキュリティの話をしていて、「インターネットにセキュリティなしで繋ぐのは、ナイロビの夜をフラフラと歩くのと同じである」という説明。危ないのか危なくないのかよくわからない説明ではあるが、多分結構ヤバいんだろうという想像を膨らませる説明ではある。

・ちなみに彼は強盗にあった経験あり。2005年にナイロビの自宅で。土曜日の午後二時という真昼間。家族全員後ろ手にされて家の中をひっちゃかめっちゃかにされたらしい。大量の子供(5人)をイチイチ後ろ手にするのは強盗としても予想外に面倒くさかったのではないか、と夢想してみる。

・なお彼はその家から引っ越すことはせず、家の中から外に出るために3つのドアを新たに設置。家の外に出るたびにそのカギをガチャガチャやるのは極めて面倒であったことを引いて、「ITのセキュリティと便利さのバランスは難しい」と語る。妙に説得力がある。