インフォーマルセクター

今日の授業で、セネガルの過去5年程度のGDP成長のドライバーは何であったか、というのを統計をもとに見てみたのですが、農業、工業、サービスでは、サービスが一番寄与度が大きく、その中でも通信事業が一番大きいと。携帯の急速な普及と、携帯電話網の整備に必要な設備投資額を考慮すれば、納得がいく結果ではあります。

一方で、途上国でよく話に出るインフォーマルセクター。
路上の露店や物売りは当然として、友達の話では、ちゃんとお店を構えている雑貨屋さんもセネガルではインフォーマルセクターに含まれるとのこと。当然、上記の統計には表れません。

同じく今日の授業で、インフォーマルセクターのGDP推計が出ていたのですが、セネガル国内総生産のうち、約半分がインフォーマルセクターであるというのが、その教授が使っている資料での結論でした。また、企業・事業実施主体の数でいえば、これは感覚ベースに過ぎませんが、約9割がインフォーマルセクターとのこと。

確かに、我が家の周りを見渡したときに見えるビジネスというのは、雑貨屋さん、食堂、露店、クチュリエ、パン屋、などなど、同級生の見立てではほぼすべてがインフォーマル。例外は、携帯電話会社の代理店と、外資系保険会社(アリアンツ)の代理店と、外資系石油会社Totalがやっているガソリンスタンド、くらい。

統計上の一人当たりGDPというのは、フォーマルセクターのGDPを人口で割り算したものなので、もし仮に経済活動の半分がインフォーマルセクターだとすると、これを含めた総GDP、及び一人当たりGDPは倍増。統計にもよりますが、現在のセネガルの一人当たりGDPは1,000ドルくらいですが、これが2,000ドルになると。

アフリカ進出を考えるときには、特にBtoCであればこの視点を持たないと、購買力を実際よりも低く見做してしまって、事業機会を逃してしまうかもしれないので、要注意ですね。まあ、そういうのも、実際に来てみればどんな人がどんなものを買っているのかということが、何となく感覚で分かるものではありますが。

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Twitterでもネタ的なニュースを呟いていますが、自分の備忘録代わりにその日のブログにも掲載します。

ザンビアで新たな銅鉱山がオープン。ブラジルヴァーレと南アAfrican Rainbow MineralsのJ/Vが開発主体。メルマガで大量に触れていますが、新規鉱山のオープン、新規鉱脈の発見が相次いでいますね。http://ow.ly/2UC9S

ナミビア政府とデ・ビアス合弁会社が、今年に入って合計85百万ナミビアドルの配当を政府に支払い。昨年が100万ナミビアドル(1ナミビアドルは約12円)。昨年よりは若干減っているものの、経済危機の影響はそれほど大きくない模様。http://ow.ly/2UCdj

マツダが2012年から南アで新型のピックアップを販売。マツダにとどまらずオペルなどフォードの各ブランドは南アで規模を拡大しています。 http://ow.ly/2UC3S

サウジアラビアの事業家代表団が、ガーナを訪問。間もなく原油生産が始まるガーナは、オイルマネーの使い方をサウジから学んだ方がいいでしょうね。http://ow.ly/2UCfG

ジンバブエ航空が3年ぶりに会計監査を実施。監査人はKPMG。KPMGが発見した問題点と改善案をジンバブエ航空and/or政府がどこまで公表するのか。投資誘致をしたければこういうところで透明性を確保することが大事なわけで、気になるところ。http://ow.ly/2UC7x