ガボンの医療崩壊

西アフリカのガボンでは、公立病院が機能しなくなりつつあるそうです。

6月28日から医療関係者の1か月間にわたるストが展開され、7月24日にはこのストがさらに3か月間延長されることとなった。理由は、5月7日に政府と締結した条件の内容が守られていないとのことで、最低限のサービスは提供されているが、新たな入院の受け入れは行っていないとのこと。

また、資金不足による医薬品の欠如及びトレーニングが不足しているようです。ガボンの医薬品流通を担う国立薬事局の予算は、2009年の15億フラン(約3億円)から12億フラン(約2.4億円)。また、薬事局によるトレーニングは、必要な規模が70億フラン(約14億円)に対して、実績は2,250万フラン(約450万円)と大幅に不足。

http://gaboneco.com/show_article.php?IDActu=20033

ガボンがそれではとんでもなく貧しい国なのかというと、そういうわけではありません。原油は取れますし、木材資源も豊富です。外務省HPによれば一人当たり国民所得は7,000ドルを超え、これはアフリカの中ではとても高いほうです(南アフリカより上です)。

したがって、問題は、原油収入を国の福利厚生に回せていないことだと思います。南アフリカの中に存在する小国レソトでは、民間が経営する病院を国が資金面でサポート(患者数、治療内容にかかわらず一定の収入を保証する)というスキームで、病院建設を行っていますが、これと似たような形での病院運営を展開するというのは、ガボンにとって一つの取り得る方向性ではないかと思います。

レソトの例については、こちらを参照。
http://www.jetro.go.jp/jfile/report/07000211/honbun.pdf

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Twitterでもネタ的なニュースを呟いていますが、自分の備忘録代わりにその日のブログにも掲載します。

携帯電話キャリアTigoのルワンダでのプロモーション。最初の3分は有料でそのあとはどれだけ喋っても無制限で無料。ちなみにセネガルでも同じサービスをTigoは展開してます。http://ow.ly/2Oegf

ケニアの金採掘業者は、金の価格高騰のご利益にあずかってない、という話。値上がり分の利益は中間業者に持って行かれている。ケニアで金が採れるんですね。知らなかった。http://ow.ly/2Oe9S

ナイジェリアで新たな海底ケーブルが接続されるという話はしましたが、ISPが購入する帯域1Mbpsの価格が$2400->$10へ下がる見込み。240分の1ってすごい。ちなみにUSは3.33$、日本は0.27$、ケニアは$600。http://ow.ly/2OeyZ

JICAがザンビアで、時間管理ができていないせいでGDPが10%以上押し下げられていると説明。記事では役所に言及しているが、民間でもそうなのかな。セネガルは、役所ダメダメ、民間は比較的マトモ。http://ow.ly/2OeJC

南部アフリカ開発共同体で、共通通貨について議論。ジンバブエ中銀総裁が「基軸通貨(anchor currency)に対する合意が必要。」どう考えても南ア・ランド以外にないと思うのだが。。。 http://ow.ly/2Ofar