中国人もお手上げ

現在、ダカールでは多くの建設事業が進行中です。
道路がほとんどだと思いますが、中には、国立劇場を建設する、なんてのもあります。

そして、こういう建設モノで登場するのが、中国勢。上記の国立劇場を造っているのも、中国勢とセネガル人のコンソーシアムです。

2007年12月に建設契約が締結され2011年3月を建設完了の目標とし、早ければ今年12月開催のブラックアフリカアート世界フェスティバル(Festival mondial des arts nègres)に間に合えば、というスケジュール感で建設が進められていたのですが、今日付けの報道で、中国勢は、従来予定されていた2011年3月にも間に合わない、と述べている模様。

これは中国人が怠け者だから、、、ではどうやらないらしいです。報道によると、在ダカールの中国大使が、担当大臣(現大統領の息子)に対して以前書簡で、「一緒に働いているセネガル企業に介入し、技術的及び財務的手当についてのコミットメントを尊重するようにしてくれ」と依頼していたのですが、何もなされなかったとのこと。

今年の9月16日に再度の書簡が発出され、「2011年3月には間に合わない、なぜならばインフラ周りを担当するセネガル企業が全く仕事をしないからだ」と述べている模様です。

http://www.seneweb.com/news/elections2007/article.php?artid=35737

中国の報道が述べているならでっち上げという可能性もありますが、これはセネガルの現地紙がネットで報じている内容なので、おそらくこの通りの内容なんだろうと推察されます。また、この記事についているコメントを見ても、「まあセネガルのいつものパターンだな」という感じで、セネガル人(と思われる人)からのコメントが入っています。

まあ、セネガルだからねぇ、というありがちな笑い話みたいなネタではありますが、アフリカで事業を展開する日本企業にとっては他人事ではないと思います。このような形でアフリカサイドの都合で事業が遅れてしまうリスクは十分あるので、そのようなことが起きても困らないように、きちんと「うちはちゃんとやっているけど相手が動かない」ということが言えるように、文書でしかるべき人間に情報を入れておく必要がある、というのがこの記事から得るべき示唆ではないかと思います。