日本企業の存在感

MBAの授業に出ていると、とても頻繁に日本の話が出てきます。
品質管理、時間管理、ワーキングスタイル、国際化戦略、イノベーション、などなどのトピックで、日本のことが取り上げられ、企業単位での取り上げられ方は、トヨタを筆頭に、日産、ユニクロ、日立、の名前が主に上がります。

こういうのを聞いていると、日本企業や日本の仕事の仕方は、少なくともセネガルでは高い評価を受けていると感じます。

ただ、取り上げられるケースとして一番多いのが、日本企業=カイゼンが素晴らしい、というような文脈ですが、昔に比べて日本企業のカイゼンに対する意欲(残業してまで、自主的にQCサークルで品質改善に取り組む)は明らかに低下していることを考えられると、少し後ろめたい気持ちになります。品質水準がかなり高くなり天井に近づいているということに加えて、ライフワークバランスの重視というのが、カイゼン意欲低下への背景の一つだと個人的には思っています。ライフワークバランスは、それはそれで重要視されなければならないと思う一方で、恒常的かつ日常的な品質改善に対する意欲は(自分自身が手掛けようとしているコンサルティングサービスも含めて)、日本企業のコアバリューとして、決して後退したくはないものだと、改めて感じました。