二者択一という発想は危険だ

AかBかどちらかしかない、というのが、二者択一。

こういう状況になったら、普通は一長一短だと思う。だからこそ2つが残るし、絞れない。

そこでえいやっとどちらかを選ぶのではなくて、AとBのいいとこ取りをする、Aを取りつつ弱点を補うべくBも使う、というように、「どちらを取るか」ではなく「どちらを、どのように取るか」と考えるとより良い発想が浮かぶことがある。

これは、アフリカビジネスでも同じ。

低所得者層向けのBOPと高所得者層向けビジネス。
ある商材を売ろうとしたときに、BOPか、高所得者向けか、という二者択一になることが多い。最終的にどちらに軸足を置いて収益を上げるモデルなのか、ということは認識しつつも、たとえば、最初は高所得者層からせめて、そこでブランドを確立してBOPに展開するとか、BOP向けの廉価製品と高所得者層向け製品を敢えて同時に提供するとか、そういう発想をすると、戦略の幅が広がる。

マーケットが未成熟で情報量も少ないアフリカビジネスでは、とくにこのように幅広い戦略オプションを取れる状態を確保しておいて、リスクを押さえつつ、状況に応じて柔軟に組み替えることができるようにすることが重要。具体的に、アフリカビジネスでどのように考えればいいのか、について、週刊アフリカビジネスでは様々な事例を取り上げて詳しく紹介する予定なので、興味のある方はぜひご登録ください。