南部アフリカミッション

http://www.portalangop.co.ao/motix/en_us/noticias/economia/2010/7/35/Japanese-delegation-seeks-for-new-investment-areas,21c55993-5896-4eee-bd26-6a85f8bd267f.html

今、南部アフリカに副大臣ヘッドでミッションが派遣されていますが、その一環でアンゴラという国にも来ています。

アンゴラでは、地元の土木技術近代化のためのトレーニング施設の設立を日本が支援するらしいということで、その契約締結がなされた、と。

うーむ。外務副大臣ヘッド、民間企業11社を連れてのミッションで、これだけですか。仰々しいですな、日本は。

と思われてしまうだろうなぁ、アンゴラ側からは(これ以外に何か非公開の契約があれば別ですが)。

念のために言っておくと、別にこういう地元貢献型のプロジェクトが悪いと言っているわけではないです。何でもかんでも日本のために、というのだけじゃあ、ちょっとさみしいし。

問題は、これだけの大きさのミッションで、ネタはこれだけ?というサイズのミスマッチ感。これは、先方もがっくりくるんじゃないのかな。

なんでこんなことが起こるのかというと、ミッションスケジュールが決まって、そのあとに、「この時期にミッションがあるけれど、なんか手ごろな案件のネタはないかね?」と探し始めて、とりあえず出せるものを出そうするから、こういうことになる。

こういう類のミッションってほかにもあると思うのだけれど、コトの順序が逆だと思う。

民間企業でもJICAでも大きなネタがあって、それに対して箔をつけたいとか、この機会にプレゼンスを示したい、という時に、民間企業やJICAが「箔をつけたいし、相手方のお偉いさんとも面識を作っておきたいので、だれか偉い人を出してくださいな」と外務省に頼んで、外務省が「はいはいわかりました」と言って人を出す、というのがあるべき姿なんじゃないかなと思う。

外務省にはもしかすると「なんでウチがそんな民間の都合を聞いてイチイチ出て行かんといけないのだ。ウチの都合にそちらが合わせるのが道理だろう」と思う人もいるかもしれないけれど、多分、それは間違っている。少なくとも、途上国での日本のプレゼンスを挙げたいのなら、こういう方法のほうが効率的だと思う。

もちろん、外務省は外務省で都合のいい時に好きに相手の国を訪問してコネクションを作っておいて頂ければよいし、それはそれで重要なのだけれど、ミッションを組んでいくのであれば、それなりの手土産が必要なのではないか、と思うし、そのためには、今のプロセスは変える必要がある、と思うのです。

今回のミッションは意見交換が目的だからいいのだ、というかもしれないけれど、本当に意見交換だけだったら、各々都合のいいスケジュールで都合のいい相手と、ミーティングをすべく、各々普通に出張をすればいいだけだと思う。