アフリカ人による自虐的なアフリカマネジメント論

今週末は、Intercultural Management from African Perspectiveという授業でした。

アフリカの組織文化と欧米のそれは異なるから、協働する際にはその違いがあることを認識したうえで、最適解を探る必要がある、というお話。

具体的には、アフリカの組織カルチャーは、上の言うことは絶対、長話、伝統を重視、家族を重視、時間に対してゆったり、、、であり、欧米のやり方は効率的なグローバルスタンダード。アフリカのマネジメントはそれには簡単にはついていけない、というのが前提となってる。

授業の初日からにそういう感じを受けて、一気にやる気が失せてしまいました。以下、具体的な理由。

理由1.欧米とアフリカ、なんて比べ方をしなくたって、先進国内の企業同士でもカルチャー、価値観は異なるから、価値観の違う相手と最適解を探る必要があるのは当然。アフリカどうこうという話ではない。
理由2.「アフリカは遅れていて、先進国のやり方は正しいけれど、先進国企業がアフリカ企業と仕事をするときには、アフリカに合わせざるを得ない」というのが暗黙の前提として想定されているのはどうかと思う。日本企業だって、ちんたらしている会社はあるし、アフリカ企業だって日本企業以上にサクサク仕事を進める会社はある。「欧米」「アフリカ」というのを必要以上にステレオタイプで見ている。
理由3.「アフリカは遅れている」というステレオタイプを吹聴しているこの本人が、アフリカの人(カメルーン人)であることに、軽く不快感。「アフリカのやり方は正しくて、先進国は間違っている!」と言い張るよりはマシですが、ここまである種自虐的なトーンで話をされると、何がしたいんだこいつは?と思いたくなる。
要は、個々人や個々の組織では価値観が異なるんだから、相手と自分とは価値観が違うということを前提にして、いかに最適解を探るのか、というだけの話でしょう。それを、「だから先進国企業とアフリカ企業とが仕事をするのは難しいんだ」的な論調に持っていくのは、単なる愚痴か政治なんじゃないのか?こんなことを思い続けた週末でした。