チーム力におけるサブメンバーのコミットメント

自分は、ほとんど雑誌を購入しないのですが、Numberに限っては、惹かれるネタが結構取り上げられるので買うことも多いです。最新号のNumberのテーマは「勝つ組織論」。重要なメッセージのひとつは、「コア・レギュラーメンバー以外のサブメンバーが、組織力を高める」というものだということです。
箱根駅伝の記事の中で、今年優勝した東洋大学についての記載がありますが、今回の東洋大学は、柏原というスター選手に加えて、その他の区間の選手、特に不調の主力の代わりに出場した選手が、主力と遜色ない実力を発揮したとしています。また逆に、その他の大学は、本調子でもないにも関わらず主力を出して失敗したり、主力の代わりに出た選手が思ったような結果を出せなかったり、ということで順位を落としたとのことです。したがって、主力が欠けてもチームとして実力を出せるような体制を築くことが重要である、ということだと思います。
また、主力以外のチームが実力を高めるには、主力以外のサブメンバーが、主力と同等以上にチームに対するコミットメント、言い換えれば、チームの勝利に対する責任感を持つことが必要だとしています。巨人原監督によれば、「レギュラー以外のメンバーが、レギュラー以上に責任感を強く持って戦える組織を作る、ということです」とのこと。
これは、自分たちの仕事でも同じで、サブのコミットメントがチーム力に大きなインパクトを与える。プロジェクトリーダーとサブリーダーというレベルでもそうですし、ひとつのアサインメントに対する主担当と副担当というレベルでも同じ。副が主の代わりを勤めなければいけない場面で、副が主と同じレベルのパフォーマンスを出すことが当然に求められるのですが、そのためには、服は主に限りなく近いスキルと情報を有しておく必要がある。しかし「自分は副だから」といって、主よりも低いコミットメントで取り組んでいたら、主と同じパフォーマンスを出すことは難しいでしょう。逆に、主と同じコミットメントを副が持っていれば、主としては自分が倒れたときはもちろん、そうでないときでも極めて頼りがいのある右腕を持つことになるわけで、そういう意味でも、副のコミットメントというのは、チーム力に大きなインパクトを与える要因であると思います。
したがって、ある仕事にサブをつけるときにまず行うべきことは、サブの重要性を伝えて、きちっとコミットメントを持ってもらうこと、それがサブの役目であるということを認識させることなのかな、と思いました。
(昔、幽遊白書というマンガで、「チームの実力はナンバー2が決める」という科白があったのを思い出しました。マンガも侮れない。)