notre esprit (1) 「指示には実現化イメージの共有を」

ブログを再開した理由の一つに、日々感じたり、考えたりした「自分の会社だったらこうするのに」的なことをメモしておいて、いざ起業するというときに参照して、そこからvision、mission、value、ルール等々を作って行けたらと思いました。そういうエントリーについては、すべて統一的な見出し「notre esprit (私たちの理念)」を付けて検索しやすくすることにしました。

一発目は、「指示には実現化イメージの共有を。」です。
当たり前なんですが、意外と難しい。例えば、書類作成時のうっかりミスが多いと上司が気がついて、チームのミーティングで「以後みんなで気をつけましょう」という指示(のようなもの)をしたとします。
でも、普通に考えると、みんな怠けて仕事をしている訳ではないから基本的には「気をつけて」いる訳でそれでもミスが起きている。
だから、受けた方からすると、少し「気合い」は入れるかもしれないですが、それ以上にはこの指示だけでは多分ならないし、きっとミスも大して減らない。

指示をする方はもっと具体的に何をどうするべきかを指示する、もしくはチームメンバーと一緒になって考えるということをしないといけないし、指示を受けた方は、具体的な作業イメージを思い浮かべて、こうやれば確かにミスが減るということを納得できるようになるまでは、「はい、わかりました」と言ってはいけなくて、明確化の為の質問やディスカッションをするべきであると思うのです。もちろん、すべての指示について、指示者が細かい実現方法までを教える必要があるという事ではなく、少なくとも指示を受ける方が受けた指示の実現化をイメージできるまで説明すべきであり、受ける側は指示の実現化をイメージできるまで考えた上で指示内容を引き受けるべき、ということです。こんな事をすると最初は時間がかかるかもしれないけれど、この実現化イメージまでのスピードは(実現化イメージ及び作業自身に対する)慣れとともに早くなるものだと思います。このイメージを指示を受けた段階でシェアできれば、指示を出した側がアウトプットをみて「いや、こういうことじゃなかったんだけど」というような悲劇を避けられる可能性は高まると思います。

でも世の中には、「、、、についてちょっと考えてみて」というような指示があります。こういうときには、指示を出す方も最終的な結論が見えていない事があるので、最終アウトプットについて事前にイメージするのは難しいという考え方もあるかもしれない。しかしこのような場合でも、仮説を持って考える事で最終アウトプットとそこに至る道筋(=実現化イメージ)を考え、それを指示を出す側、受ける側でシェアする事は可能だし、あまりにも初期段階で仮説すらたてられないというのであれば、「とりあえず、●●をやってそこで再度考える」という所までを明らかにできれば、「●●」といういわば中間成果物に至る実現化イメージを持ち、共有する事は可能。