戦略の読み方

なんとなく、聞こえのいい「戦略」的な文言があったときには、「何をする?」と「何をしない?」をはっきりさせることが大事。特に、後者について、具体的なものがないと、結局何が変わるのか、よく分からなくなる。

例:
今年の営業戦略は、「顧客価値を高めるソリューションの提供」

さて、何を「やらない」のでしょうか?

構成要素は、
・顧客価値
・高める
・ソリューション
の3つなので、この組み合わせに該当しないことはやらない。

言葉遊びみたいですが、構成要素の1つ1つを裏返してみると、こうなります。
・顧客価値を高めるソリューション「以外」の提供
・顧客価値を高めないソリューションの提供
・顧客価値「以外」を高めるソリューションの提供

さて、ここから「じゃあ、結局何がどう変わるのか?」と考えると、、、
基本的には、何も変わらない。ってか、上に上げた3つのことは、そもそもやらなくて当然のことであって、言説に意味が無い。何も取捨選択してないから、こういうことになる。
(まあ、ソリューションの定義にもよりますが、今時ここまで極端な愚にもつかないことを「戦略」なんていってる会社は無いと思いますが。。。あくまで例と言うことで)

こうすると、もう少し戦略っぽくなります。
例:今年の営業戦略は「法人の顧客価値を高めるソリューションの提供」

こうなると、やらないこととして、
・個人の顧客価値を高めるソリューションの提供

したがって、個人への営業活動は、基本的に「捨て」て、法人に絞り込む、ということになる。
(もちろん、既存の製品が既に個人に回っていたとしたら、その修理需要を取り込む最低限のはしないといけないとか、そういうレベルの話はあるのですが)

こうすると、組織も業務も、ガラッと変わるし、何よりも「何のために変わるのか」が分か利安くなる。言い換えると、戦略と戦術の一貫性が明確になる、と言うことです。

なので、戦略を読むときには、
・何を捨てるのか?
・そのために、何をするのか?
を意識すると、その戦略の意図がはっきりとしてくることがあります、というお話でした。