原油流出 in ナイジェリア

ナイジェリアは、各国の石油メジャーが乗り込んできて原油の採掘を行っています。海底油田からの採掘です。
同じ海底油田であるメキシコ湾岸油田での原油流出では、490万バレルの流出があったとされていますが、ナイジェリアでも、原油流出は、ずっと前から重要な問題となっています。

6月17日付のニューヨークタイムズによれば、ナイジェリアでは過去50年間の原油流出量の合計が、546百万ガロンとされています。今回のメキシコ湾岸油田原油流出量をガロンに直すと約206百万ガロンなので、この倍以上の原油が流れ出ていることになります。
ニューヨークタイムズの記事http://www.nytimes.com/2010/06/17/world/africa/17nigeria.html

ナイジェリアでは、ニジェール・デルタというマングローブ地帯が、この大量の原油で汚染されているという状況です。

また最近では今年の5月1日にExxon Mobileのパイプラインから、一週間の間に400万リットル(2.5万バレル)の原油が流れ出たとされています。また、老朽化した原油バルブから、油が噴き出ることもあり、その場合には、数週間その状態が続くとされています。

流出の原因は、一部専門家はパイプラインの老朽化とメンテナンスの不備としている一方で、石油メジャー側は、多くはテロリストによる攻撃である、としています。

原因が何にせよ、油が漏れていること、およびそれによる環境破壊や住民生活の破壊が起きていることは紛れもない事実なので、石油メジャーもしくは国による適切な補償がなされるべきだと思います。

今回のメキシコ湾岸油田の事故により、ナイジェリアの原油流出にも少しは注目が集まるとよいのですが。

参考までに、今年6月にカタールのテレビ局AlJazeeraによるナイジェリアの原油流出に関する報道のリンクを張っておきます。ぜひ一度見てみてください。