アフリカと日本の共通の問題点?

本の話です。
L'AFRIQUE NOIRE, EST-ELLE MAUDITE?
(ブラックアフリカは呪われているのか?)

アフリカの開発が遅れている原因についての分析をしているもので、書評を別の雑誌で読んだところ、こういう記述がありました。

Jusqu'ici, ils se sont contentés de critiquer les régimes corrompus ou dictatoriaux, mais ils ont peu proposé
(これまで、彼ら(アフリカの人々)は、腐敗した若しくは独裁的な政治体制を批判するといった程度のことで満足していたけれども、ほとんど提案することは無かった。)

要は、批判ばかりして、何をすべきかについて語ったことはほとんど無かった、ということですね。会社にしてもそうだし、政治にしても。文句ばっかり言うのではなくて、対案を示して実行に移すなり、何かアクションを起こすなり、何かアクションを起こす人をサポートするなり、そういうことを個人個人が自分の問題として意識して行動することが、国の発展には必要なことなんだろうと思うし、そういうことをこの著者も言いたいのではないかと思います。

そしてこれって、今の日本と実はあまり変わらないんじゃないかな、と読んでいて思いました。国や会社に対して不満があって文句は言うのに、それに対して批判ばかりして、自分自身では具体的な提言やアクションを何も起こさないという姿勢。これは、ブレーキしかない車のような状態になって、先進国であろうと途上国であろうと、全く前に進まないのは当然。

ということで、アフリカが成長できない原因と日本の成長が停滞している原因の一つは、どちらも「国や会社の問題を自分の問題として捉えない」という点において共通しているのではないか、と思わされました。