ルワンダの涙

今日は、午後から映画『ルワンダの涙』を六本木ヒルズで鑑賞。
この映画は、1994年にルワンダで発生した、フツ族によるツチ族の大量虐殺を、現地の公立技術学校に通っていたイギリス人教師と神父を視点の中心に置いた映画。

フツ族の、ツチ族に対する差別はありつつも、ある程度の平和が保たれていた中、フツ族である大統領の飛行機が撃墜されたことをきっかけにして、フツ族によるツチ族の全土での大量虐殺が始まる。イギリス人教師が通っていた学校には、国連PKOが駐在していることもあり、ツチ族が大量に押し寄せる。

学校の外では、フツ族によるツチ族の虐殺行為が展開され、それに対して神父はPKOの大尉に対して、介入を求めるが、PKOの任務はあくまで「平和の監視」であって「平和の行使」ではないため、手は出せない、と繰り返すばかり。

時間がたつにつれて、フツ族の虐殺行為はエスカレートし、ついにPKOの撤退命令が下る。すなわち、学校に大量にかくまわれているツチ族が、放置されることに。

この一連の様子が描かれている映画です。状況設定としては、『ホテルルワンダ』と同じだし、提起している問題も同じだとは思うので、『ホテルルワンダ』を観た人にとっては新鮮味は無いとは思います。ただ、今回のほうが、より「国連のROE(Rules Of Engagement:行動規定 何をしていいか、してはいけないかが規定される)」に、好き嫌いを問わず縛られてしまう国連軍の実効性に対する問題にフォーカスしている気がします。

再認識したことは、トップへの影響力の重大性。現場でどれだけ酷いことが起こっていて、現場の担当者レベル(今回は、PKOの大尉)でどうにかしたくても、行使できる力にはおのずと限りがある。大きな問題になればなるほど、問題の打開にはトップ(各国軍、および安全保障理事会)の行動が必要となってくる。したがって、いかにしてトップレベルとのパイプを如何に太くしておいて、利用できるようにしておくか、が極めて重要であると言うことを改めて認識させられました。青島も大事だけど、やっぱり室井がいないとダメなんだよね、ということです。

自分のキャリアも、こういう観点で考える必要は認識していましたが、今回の映画を観て、今一度考えるようになった気がします。

あ、あとこの映画とは関係ないですが、本日の『不都合な真実』は、16時時点で今日分は全部完売でした。先々週、本ブログでアピールした自分としては、うれしいです(まあ、自分のブログの影響なんて関係ないとは思いますが)。