ダーウィンの悪夢

今日は、渋谷で「ダーウィンの悪夢」を鑑賞。

これは、タンザニアビクトリア湖に、科学実験のために放たれたバケツ一杯のナイルパーチという魚が、ビクトリア湖の生態系を大きく変え、在来種をあらかた駆逐すると同時に、その魚がヨーロッパや日本に出荷されることで、経済的には大きく潤った、という話。

この結果、湖岸地域の生活プレイヤーは一変。ヨーロッパへ飛行機で魚を運ぶためのパイロット集団が現れ、彼らを一晩10ドルで相手をし、時には殺されてしまう娼婦が現れ、魚の梱包材から作った薬物に依存する子どもが現れる。さらに、その空路は、ヨーロッパからの武器輸出の中継ルートとしても使われることになる。

いわゆる、グローバリゼーションの正の部分と負の部分を、極めて明解にあらわしていると思います。ただ、前日の「不都合な真実」に比べるとデータ不足な点とか、負の部分を強調しすぎていることも否めないけれど、少なくともこういう事実があるということを知ることができる数少ない機会の一つとして、お勧めだと思います。ただ、途中でかなりグロテスクな場面が出てくるので、その点はご注意を。