不都合な真実

今日は、いろいろと大きなイベントがあったのですが、敢えて、最後にあったイベントである、映画「不都合な真実」について書きたいと思います。

この映画は、米国元副大統領であるアルバート・ゴア氏の地球温暖化問題に関するスライド講義をドキュメンタリー映画の形にしたものです。


この映画を観るまで、環境問題ってあまり真剣に考えて無かったです、正直。

理由1.いまさらどうしようもない
理由2.個人レベルの動きではたいしたことが出来ない
理由3.面倒くさい

ただ、この映画を見て、かなりドラスティックに考えが変わりました。

地球温暖化問題というのは、いまさらどうしようもない問題ではなく、個人個人の動きこそが重要であり、面倒くさいことは、実はあまり無い、ということがかなりはっきり分かったためです。

アルバート・ゴアと言う人は、下院議員時代から地球温暖化にはかなり熱心に取り組んできた人らしく、政治の場面で何度も何度も何度も、温暖化を抑制するための法案を出すために苦心をしました。しかし、そのたびに成立・廃案を繰り返し、全然前に進まない。理由としては、1.経済界の反発があるため、政治家は下手に取り組むと政治の世界にいられなくなる、2.世論が「温暖化なんて一部の環境マニアの戯言」「今の生活水準を下げないと解決できない問題」「いまさらどうしようもない」などの理由によって、乗り気ではない、ということが挙げられます。

1.に関しては、もうどうしようもないところがあります。構造的に。
2.に関しては、個人の意識の持ちようなので、どうにかする術はある。そのための手段の一つが、アルバートゴア氏が世界中で行ってきた研究と今まで累計1000回以上のスライド講義であり、その延長線上のこの映画と言うことになります。

そして、そのスライド講義、およびこの映画での重要なメッセージは、1.温暖化は明らかに進んでおり、その原因は、二酸化炭素であり、2.このまま行くと近い将来、急激に環境の大きな異変が起こり、世界的な悲劇が現実に起こるが、3.今、各個人が手を打てば、どうにかなる、という3点だと思います。

1.に関しては、単に温度が上昇していると言うだけではなくて、それが引き起こしている様々な問題(大雨、旱魃、疫病、水不足、紛争 等)を分かりやすく示し、2.に関しては、緻密なシミュレーションによる、予測を示し、最後の、3番目の点に関しては、映画の最後でかなり具体的に個人としてすぐにでも出来ることが示されています(中には、「環境政策を掲げる政治家に投票しましょう。居なければ立候補を。」なんてのもありますが 笑)。

なお、TOHOシネマズでは、2月11日までの日曜日は、この映画を500円で鑑賞することができるキャンペーンを実施しています。この機会に、ぜひとも観ていただいて、何かを感じて、そして少しずつでもいいから、行動を起こしていただきたいと、強く願います。絶対、何か得るものがあると思います。(単に知識レベルと言う意味でも増えると思います。今まで知らないことが(はずかしながら)結構ありました。今後、義務教育に「環境」ってのを加えたほうがいいんじゃないか、と本気で思いました。)
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000004545

アルバート・ゴア氏の熱い想いがとてもよく伝わる映画という側面もありますが、これはまあ人好き好きとしても、地球温暖化問題に関してかなりシリアスに、でも将来に希望を照らしてくれる、良作だと思います(投げやりな感じがしないのが、とてもいいなぁと思いました)。

一人でも多くの人が、とりあえず、映画を観てくれますように。