王様の速読術
プロジェクトでリサーチを行うようになってから、情報処理能力を上げることが必要だということを認識していました。
そのために必要なことは、インプットの絞込みと、インプットの適切な処理と、アウトプットに分けることができると考えていたのですが、そのうちのインプットの絞込み、インプットの適切な処理を達成するツールの一つとして、速読術をこの機会に学んでしまおう、と思って本を読んでみました。
- 作者: 斉藤英治
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2006/05/12
- メディア: 単行本
- 購入: 14人 クリック: 189回
- この商品を含むブログ (90件) を見る
以下、本書の内容を自分なりにまとめます。
速読術の目的は、時間の無い中で、効率的に知識を吸収するためのものであり、ベースとなるステップは、1.本を読む目的の設定、2.インプット、の2つに分けることができる。
1.目的の設定
なぜその本を読むのか、どういう知識が必要なのかをあらかじめ設定するべきということ。この点に関しては、特にスキルというのは無いが、ここで設定する目的が、この後の全ての活動の基礎になる。
2.インプット
①プレビュー(5分)
表紙、目次、帯、を読むことで、その本で言いたいこと、その本の構成をイメージする。何がどこに書かれていて、自分の目的にとってどのあたりが重要かを把握する。さらに、ぱらぱらっと本文をめくる。このときには、図表、写真、イラストなどを読む。なぜなら、筆者がビジュアル化しているのは、その部分を読者に分かって欲しいとより重く考えているところであるといえるから。
②写真読み(5分)
全頁をめくる。このときは、ひたすら、めくる。見開き2ページくらい。ここで大切なのは、2種類のキーワードを拾うこと。1つは、本から浮かび上がってくるキーワードで、もう一つは、自分で設定した目的に関連するキーワード。これらが、本をいち早く理解するための重要なヒントとなる。
③スキミング(20分)
基本的には、ざーっと読んでいって、気になるところは、時間をかけて読む。本書でのたとえを流用すると以下のようになります。
大海原の上を舞う鳥のように、滑空しながら海面を見渡すのである。そして魚の気配を見つけたら、急降下していく。
鳥のように高いところから本を見ていくのである。そしてキーワードが出てくるところ、「ここは大切だぞ」と思ったら、速度を落としきちんと読む。
以上が、基本となる流れ。
これに、目的別の応用を利かせることが必要となる。
・目的1:専門書を短時間で読む
・目的2:試験に備える
・目的3:本を読んでアイデアを搾り出す
・目的4:短時間で専門家になる
・目的5:短時間で幅広い分野に精通する
・目的6:とにかく最新情報を吸収する
この中で、今自分に一番必要とされている、目的3と目的4について、以下に記します。
目的3:本を読んでアイデアを搾り出す
1.インプット 30分
・プレビュー 5分
(前述の内容と同じ)
・スキミング 10分
(前述の内容と同じ。ただし、圧縮する)
・記憶学習法 15分
スキミングで得た内容を、15分間で復習して、自分の頭の中に入れる。このインプット方法の重要な点は、「読む」行為と「学ぶ」行為を分けている点。
2.アウトプット
・マインドマッピング(図解)(5分)
本から得たキーワードを書き出し、そこから派生したり連想したりする自分のキーワードを書き足していく。
・速書(25分)
作成した地図を見ながら、アイデアをまとめる。1200字くらいが目安。
目的4:短時間で専門家になる
基本的な速読術という意味では、やることは同じ。
ただし、本の集め方を気をつける。
本を集めるときに、1冊の基本書と9冊のそれ以外の本を集める。
1冊の基本書は、熟読。これで専門分野の骨格を知る。
9冊のそれ以外の本を、速読する。これによって、基本書には無かった情報、最新の情報を幅広く得る。
期間と冊数は、ケースバイケースで決めること。
以上です。
他にも、いろいろなTipsが書いてあって、それもとても興味深いものでした。本を使って人生を豊かにすることを望む人には、おススメです。