香り送信サービス

NTTコミュニケーションズは二十三日、インターネットで香りのデータを入手し、パソコンに接続した液体香料の調合機器で再現できる「香り配信サービス」をスタートさせた。

 日本アロマコーディネーター協会と同社が共同で、香りのブレンドの基本を学ぶ講座をネット上に開設。受講者は、白い球形の「香り発生装置」をパソコン画面で操作し、6種類の香料を電磁式の弁で調合・発散させてさまざまな香りを楽しめる。

 従来、ネットで交信される情報は視覚と聴覚に依存してきたが、同社は「嗅覚(きゅうかく)、触覚など五感に訴える情報でコミュニケーションの付加価値を高めたい」としている。

 今回の募集は百人限定で、受講料と装置、教材などがセットで7万3500円。

 同社は今後、装置の低価格化や、一般向けの広範なサービス提供を目指すとしている。
(2005/05/24 東京朝刊 経済面)

すごい。
ついに、ネットワーク越しで、香りまでもが伝達できるようになった。
専用装置が要るとのことですが、これが小型化・軽量化されて、PCに標準装備されるレベルになれば、いろいろなサービスが出てくることになると思います。

さらに、もう一歩踏み込むと。
結局、5感は、脳内の電気信号が伝達した結果、脳が「感じる」と認識するもの。したがって、本当に香りを発生させなくても、香りを「感じる」ことは、理論的には可能です。たとえば、ある映像を見せることによって、脳内の電気信号が神経を伝達して、香りを感じる神経を刺激することが出来れば、映像のみで香りを送信することが出来るようになります。
これは、まだ絵空事のレベルですが、逆に、ある香りをかぐことによって、記憶が想起する、とか、ある音楽を聞くことで、ある場面を思い出す、などのことは、すでに心理学の実験で証明されているので、感覚をまたいだ刺激・反応というのは、完全に空想の世界というわけではないのです。