ヒンドゥー教の結婚式

昨日まで、友達の結婚式に参加するため、AGRAというところに行っていました。インド人(というかヒンドゥー教)の結婚式は初めてだったのですが、とても楽しむことが出来ました。今日は、この結婚式の模様について書きたいと思います。


ヒンドゥー教の結婚式は、5日間続くのですが、最後の5日目が、日本で言うところの結婚式+披露宴のようなものに当たります。


まず夜の9時から、街中をパレードするところから始まります。スピーカーと鼓笛隊(?)の演奏にあわせて、大騒ぎしながら、街中を練り歩きます。スピーカーを先頭にして、その後ろに結婚式の参加者が歩き、最後に、馬車に乗った新郎がいる、という形です(このとき、新婦はまだ現れません。)参加者は、音楽に合わせて踊り狂いながら練り歩くことになるので、式場につくころにはへとへとになっています。(着てた服は汗でびしょびしょだし、頭はフラフラ、耳は耳鳴りがして、、、大変でした。。。)


式場に着くと、式場に入る前に、小さな儀式を行って、新郎は式場に入っていきます。このとき、新郎は馬車から降りた後、参加者に抱えられて、会場に入っていきます。


この時点で、大体10時半くらいです。


その後、新郎は、日本の披露宴で言う高砂のようなところに座って、新婦を待ちます。この高砂、一段高くなっているのは日本と一緒なのですが、座るのは、椅子ではなくて、卍の文様がついたブランコです。なぜブランコなのかは、インド人に聞いてもよくわからなかったのですが、とりあえずそれが伝統らしいです。なお、卍は、Holyをあらわすとのこと。
ちなみに、新婦が来るまでの間、参加者は、出店のようになったカウンターで夕食を食べる人、引き続き流れている音楽に合わせて踊る人、椅子に座って、しゃべっている人、さまざまです。(自分は、インド人に誘われて、ずっと踊ってました。。。)


11時くらいになると、ついに新婦が現れて、新郎が座っているブランコの隣に座ります。このときには、特に儀式はありませんでした。二人そろった後で、日本であれば披露宴が始まることになりますが、こちらでは、参加者が、二人のところに順に挨拶に行きます。このときに、参加者は新郎新婦に祝福の言葉を言ってあげたり、プレゼントを渡したり、一緒に写真をとったり、思い思いの方法で新郎新婦を祝います。(日本の披露宴で、最初の挨拶が一通り終わった後の、自由時間みたいなイメージです。)


人数にもよりますが、これが終わると、新郎新婦が夕食を取ります。夕食は、ほかの参加者と同じようにカウンターでご飯を食べます。ほかの参加者も、新郎新婦の近くに座って、一緒にご飯を食べます。


これで、夕食が食べ終わると、5日目の儀式の、前半が終了。今回は、これが終わったのが、午前2時。


午前4時から、後半が始まります。


この5日目の後半が、結婚の最後の儀式になり、新郎と新婦が一緒になって、ヒンドゥー教の高僧とともに、火の神様に祈りをささげます。(ちなみに、ヒンドゥー教では、人間は、火・空気・水・太陽・地球の5つで成り立っている、と考えます。)新郎新婦・高僧含め、みんなリラックスして、時折談笑も交えながら、進行します。


自分は、午前5時半くらいで、帰ってしまったのですが、この儀式が5時間続いて、完全に終了になる、とのことです。


午後8時に始まって、途中の2時間の休憩を挟んで、延べ14時間くらいですね。とっても長い。。。


今回参加して、とても印象的だったのは、結婚式自体は、宗教的に型にはまったものなのですが、その中で、各人の思い思いに、新郎新婦を祝う時間がたっぷりある、という点です。


最初の街の練り歩き、新郎が新婦を待ってる間、新郎新婦がそろったとき、それぞれで、参加者は思い思いの形で、自分の祝福の気持ちを、踊りやプレゼントで表すことが出来ます。


また、新郎新婦から見ても、一人ひとりと話す時間が、儀式の一部として確保できているので、十分にコミュニケーションをとることが出来ます。


型にはめつつも、新郎新婦・参加者ともに心行くまで祝い、祝われ、感謝することの出来る、すばらしい型だなと思いました。


それでは、今日はこの辺で。