流れ作業とチームワーク

まず、サブウェイの店舗でのサンドイッチ作成オペレーションを書きます。
①横一列に、サンドイッチを作る店員さん、包装をする店員さん、会計をする店員さんが並びます。
②サンドイッチを作る各店員さんの前には、肉類、サラダ類、のストックが並んでいます。
③お客は、はじめに一番端の店員さん(肉類の前の店員さん)に、バンズとメニューを伝えます。
④肉類店員は、バンズに、肉類を乗せると、サラダ類の店員さんの前に、サンドイッチを渡します。
⑤と同時に、お客も、サラダ類の店員さんの前に動きます。
⑥お客は、サンドイッチに乗せるサラダ類をサラダ類店員さんに伝えて、サラダ類店員さんが、それにしたがって、組み立てます。
⑦最後に、サラダ類店員さんの隣の店員さんが、包装をして、レジ係の人に渡して、お会計。
⑧ドリンク類は、別に1人が作成。


イメージ沸きますか?


要するに、サンドイッチの流れ作業です。
よくサブウェイを利用するのですが、大体、サンドイッチ作成のどこかの段階で詰まってしまって、ちょっと混んでくるとすぐに行列になります。


よく見てみると、どこかの段階で詰まったときに、手の空く人が出るわけですが、その人が、何もしていない。


これを見て、何を考えるか。


サブウェイ式、(もしくはインド流、かも知れない)の職務分掌を考察することもできますし、流れ作業における、改善のための方策を応用して、より効率的なオペレーションを考察することもできます。


ここでは、この事象から、「共同作業とリーダーシップの役目」について考察したいと思います。


共同作業の生産性を左右する要因として、自分は次のものが挙げられると考えています。
①共通目的
②貢献意欲
③コミュニケーション
④職務分掌(役割分担)
⑤リーダーシップ
(①②③は、バーナードによる組織の成立要件ですね)


チームメンバーが備えるべき要件:①②③④
チームリーダーが備えるべき要件:③④⑤
と整理することができると考えています。


この中で、⑤リーダーシップが果たす役割は、何か?


自分は、1+1を3にする能力である、と考えています。


各要因の満たし具合によって、チーム全体の能力は次のようになると思います。

  • レベル1:①②を満たせない場合 1+1 < 1 
  • レベル2:①②が満たせて、かつチームメンバーとリーダーが共通的に備えるべき③④が十分に満たせていない場合 1 ≦ 1+1 < 2
  • レベル3:①②③④が満たせているが、⑤が満たせていない場合 1+1 = 2 
  • レベル4:①②③④⑤がすべて満たせている場合 1+1 > 2


  • レベル1:複数人数いるものの、目的がバラバラで、やる気もなし。組織としての体をなしていない状態。
  • レベル2:共通の目的と、やる気はあるが、役割分担は不明確で、状況に応じたコミュニケーションもない結果、進むべき方向が定まらない状態。
  • レベル3:各人の能力を、チームの目的に沿って、各人がベストを尽くして発揮することはできるが、各人間のシナジー効果を考慮したチーム運営まではできていない状態。
  • レベル4:各人の能力を、チームの目的に沿って最大限に発揮するための戦略的なタスクの割り当てができている状態。



そう考えた場合、先ほどのサブウェイの例の場合、レベル3くらいかなと、思います。どうすれば、レベル4になるか。
大まかに言えば、誰か一人リーダーがいて、常に全体のタスク負荷を考慮して、手の空いている人と、忙しい人がいた場合に、手の空いている人に、状況に応じタスクを割り当てる、ということになると思います。


具体的には、会計前の組み立てに時間がかかっていれば、会計の人に、ドリンクを用意させたり、注文だけをとって、バンズを用意させる、等の方法が考えられますね。(実際は、そこまで単純ではないかも知れませんが。)
(ちなみに、私は以前モスバーガーでアルバイトを2年半ほど経験していますが、上記のような全体のタスク配分を常に考えて仕事をする役割の人が、マニュアル的にも明確に定義されていました。)


今、所属するチームは、どうでしょう?こういう切り口で、いったんチームを眺めてみると、新たな発見があるかも知れません。1+1>2のチームにいる、と自信を持てたら、教えてください。真似させて頂きます(笑)


それでは。