This is the most important subject

マーケティングの教授はこう言いました。
マーケティングが、MBAの中で一番重要な科目である」
次に、会計の教授がこう言いました。
「会計が、企業経営の基礎となる一番重要な科目である」
次に、戦略の教授がこう言いました。
「戦略が、企業のすべての根幹を決める、一番重要な科目である」
次に、リーダーシップの教授がこう言いました。
「この科目が、MBAのコースで一番意義深いものとなるであろう。」

、、、とまあ他の科目も同様に続くんですね。要は「自分のが一番大事だ」と。

それを毎回決まったように聞くので、最近はその一言を聞くと軽く微笑んでしまうのですが、これはこれで重要な含意があると最近思いました。

全員が、「自分が一番重要」というのが真であるのは以下の場合だと思います。
・全てのイシューが同じように、企業の経営を左右する重要事項である
・ケースバーケースで、どの分野も企業の経営を左右する一番重要なイシューとなりうる

これは、実はどちらも正しいのではないかと。
前者については、他がよくても一つの要素(例えば生産管理)がダメだったら、間違いなくそれによる損失は発生するし、放っておけば、倒産にいたる。人間の体と一緒で、全ての機構が有機的、同期的に動いて初めて、健康体が維持できる。

後者については、例えば創業期であれば一番大事なのは何よりもリーダーシップや当面のファイナンスかもしれないし、取り扱っている財・サービスが成熟期に来て入ればとりあえず大事なのは次のネタを仕込むための研究開発やマーケティングだし、何かしらの不祥事があった場合には広報や法務が一番大事になるかもしれない。これまた人間と一緒で、胃がんになったらとりあえず胃をどうにかしないといけないし、脚を骨折したらとりあえず脚をちゃんと直さないといけない。

会社のトップとしてやっていくのであれば、全てについて一通りちゃんと理解しておかないと、思わぬところで足をすくわれてしまうな、、、と改めて気が引き締まりました。