パリ

パリは、雨でした。リヨンからさらに北にあがったこともあって、第一印象は、「なんて寒い街なんだ・・・」でした(笑)

しかし同時に雨が似合う街だなーとも思いました。伝統ある(ように少なくとも見える)建物が雨でしっとりとぬれていたり、シャンゼリゼ通りの両脇のカフェで雨宿りをしながらおいしいケーキを食べながら本を読む、なんてのが、とても絵になる街だなと思います。

今日から4日間滞在と言うことで、今日は朝早かったこともあって12時にはチェックインしたものの3時まで昼休み。その後、フラフラと歩いてシャンゼリゼ通り、凱旋門などを見てまわりました。

そして、前からずっとやりたかった「シャンゼリゼ通りで、おいしいガトーショコラを食べながらカフェラテを片手に本を読む」ということをするために、雨の傘もささずにうろうろすること30分。ようやくおいしいケーキを食べられそうなところを発見(普通のカフェとか、ピッツェリアは多いのですが、なぜかケーキが食べられそうなカフェがあまりなかったのです)。そして、ケーキ+コーヒー+本(先週のエコノミスト)という組み合わせを実現。完全に格好だけの話ですけど、満足です。

その後は、シャンゼリゼ通りを再度フラフラ。夕食を食べようかと思ったのですが、お店を探しているうちにどんどん雨は激しくなるし、ケーキでお腹も一杯だったので、パリにいるにもかかわらず、映画館に入って映画を見ることにしました。

観たのは、GOODBYE BAFANA。これは、南アフリカネルソン・マンデラ政治犯として刑務所に収容されていたときから釈放されるまでを、マンデラの担当になった刑務官を中心に描いたノンフィクションの映画。適当に選んで、偶然英語でやっていたので観たのですが、予想以上に面白かった。刑務官は白人なのですが、彼の心境の変化がうまく描かれているし、これがノンフィクションだということが分かっているから、余計楽しめました。きっとフィクションだったら、「実際にはそんなに人の心なんて変わらんだろ」と思ってしまうくらい、心境が変化する。さらに、彼の心境の変化は、ほとんど周りの白人には理解されず、一時家族からも理解されなくなってしまったりするところがうまく描かれていると思いました。

あと、以前本ブログで経済制裁は意味が無いということを書いたのですが、アパルトヘイトの廃止は、経済制裁がうまく効いた例かもしれない。映画を見る限り&今までの知識をあわせる限り、国内のアパルトヘイト廃止の民衆の動きだけではきっと状況は変わらなかったと思われるし、マンデラの釈放も結局は海外の世論に押されて当時の南アフリカの首脳陣が動いたということになっているからです。ただし、この場合は、南アフリカの首脳陣が経済制裁によって国内経済が疲弊していくという状況を「まずい」と思っているから効いているわけであって、北朝鮮のように、国内経済の疲弊を首脳陣が気にしないような国だったら、やっぱり経済制裁というのは効かないと思います。

同名の本が元になっているということなので、今度買って読んでみようと思います。あと日本で公開されるようだったら、日本でも見てみることにしよう。