世界一長い列車

今日は、今回の旅の目玉の一つ「世界で一番長い列車」に乗って、ヌアディブからシュムというところへ移動。
この列車は、モーリタニア内陸にあるズアレットという鉄鉱石鉱山から、港町のヌアディブまで鉄鉱石を運ぶ貨物列車なのですが、その貨物列車に、「おまけ」として客車がついている貨客混合列車となっていて、その長さは、全長2.3kmに及びます。

12時ころにホテルをチェックアウトし、ヌアディブ「駅」にタクシーで向かう。しかし、駅といいうよりも、砂漠の中の掘っ立て小屋というほうがぴったりと来る感じで、「ここが駅だ」と言われなければ、絶対に分からないようなものだったりします。

その駅は少し高台に位置しており、ヌアディブの港、海岸が見えるのですが、しばしその姿を堪能。とくに海岸には、多数の廃棄された船が打ち擦れられていて、少し怖い感じがします(ここは、船の墓場と言われているところらしく、そういわれると本当に数多くの船が放置されている。これは座礁したものなのか、それとも意図的に捨てに来たものなのか。でも、偶然でこれだけの船が座礁して、さらにそれが放置されるというのは解せないし、でも逆に、ここまで船を「捨てに来る」という意図も良くわからないので、実際はどういうことなのかは、よく分かりません)

13時半ころから駅の中に入って、しばし待ち。とあるwebサイトによると、「客車に乗り込んで場所を確保するのはかなり至難の業なので、事前に地元の人と仲良くなって置いたほうがよい」とあったので、近くに来た人に片っ端から挨拶をしてみる。ここにきて不思議なのは、なぜか私が「日本人」ではなく「韓国人」と第一印象で思われること。中国人と思われることは、海外に行くとそれなりにあると思うのですが、韓国人、と思われることってそんなにない気がする。そんなに韓国人が多い国なのか、それともひげをはやしっぱなしにしている自分の風貌が韓国人っぽい印象を与えているのか、さだかではありません。。。

そして15時ころ、いよいよ列車が到着!

長い!たしかに長い!


貨物がずーーーーーーーーーーーーーーーーっと続いて、最後に2両ほどの客車らしきものがついている。

さて、先ほど仲良く話した人に、場所をとってくれるように頼むぞ!と見ると、、、、






なんと、「貨車」を選択







おおおおお。。。。。流石に、シュムまでの12時間、吹きっさらしの貨車で耐えるのはしんどいのですが。

ということで、自己解決。列車が止まる前に、ささっと客車の乗車口あたりに移動。

列車が止まると、もう、すごい。乗り込みラッシュと表現したらいいのだろうか、乗り込み口に人が殺到。押し合いへしあい当たり前、全ての人が我先にと乗り込もうとする。そりゃ、これからの10時間以上の運命がこれで決まるのだからしょうがないのですが、そりゃもうひどい。女子供関係なしです。(できた「家族」は、父兄が最初に力ずくで乗り込み、場所を確保すると言う方法を取っているのですが、それが出来ない家族もいるわけで。。。)


人間、余裕がないと人に優しく出来ない、心の底からそう思った瞬間でした。
(自分が未熟なだけかもしれませんが)

そんななか、日本からやってきた一人のか細い青年もどうにかしてがんばり、列車に乗り込むことに成功。その後、片っ端からコンパートメントをチェックして、「Occupee?(埋まってる?)」と聞いて、「Occupee(埋まってる)」と言われたら即効で次をチェック、ということを繰り返して、幸運にも自席を確保することに成功。

16時ころかな、出発。
その後は、同じコンパートメントのモーリタニア人からいろいろな質問攻めにあったり、お茶を振舞われたりしながら、ぐったりとしてシュムに向かいました。。。
(禁煙が当たり前の日本では信じられませんが、ここでは、客車内でガスボンベを使って火をつけて、お茶を普通に作ります。だれも、火事になったらどうしよう、とかは考えないのだろうか。すごい)

シュムの到着は、夜中の2時の予定なので、熟睡しないことを何となく気をつけながらも、体力を温存したいので、目を瞑ることに。
すると、普通に話をしていたときには気づかなかったのですが、砂がすごい。

なぜかと言うと、コンパートメントの窓が開いているから。しかも、その窓が壊れてて閉まらないと来た。5分もすると、上着は砂まみれ。スーパーファインサンド(?)なので払えば落ちるのですが、それでもうざいったらありゃしない。しかもそれが服につくだけではなくて、口とか鼻にも入ってくる。ということで、着ていたウィンブレを頭からかぶり、目だけが見える形にして、じーっとしてました。。。