フラットな組織でのチームの立ち上げ

まず、「フラットな組織」の定義について。
ここでは、「階層構造が想定されていない組織」という定義をします。
例を挙げると、OFFJTにおけるグループアクティビティや、同じ階層のメンバーが集まって構成される組織が該当します。


以下では、このような組織における、チームの立ち上げプロセスと運営について、必要とされる機能の違いと、組織の成立要件*1に着目して、いかに効率的に立ち上げを行い、運営に繋げるか、について記述します。(なお、組織のメンバーは、与件として考えます。)


まず、組織の成立要件から導き出される、チームの立ち上げ時に必要なタスクは、以下のとおりまとめることができるでしょう。

  1. 共通目的の確立
  2. 貢献意欲の確認
  3. コミュニケーションの土台作り

それでは、どのようなことが、これらを実現するのに必要となるか。
以下のとおりまとめられると考えます。<フラットな組織立ち上げ時の組織に求められる条件>

  1. 上記の組織の成立要件を意識的、無意識的に関わらず、認識していること
  2. スピード感を持って、アクションプランを立案できること。

キーとなるのは、これがフラットな組織であるという点と、チームの立ち上げ時であるという点です。一般的に、ここで定義しているフラットな組織は、その特徴を考えると、何らかの形のプロジェクトチームですね。プロジェクトの特徴は、

  1. 予算制約の存在
  2. 時間制約の存在
  3. (非日常的)ゴールの存在

ですね。
たとえば、OFFJTにおけるトレーニングにしても、同期が集まって、何かを行おうという状況でも、基本的には、時間が限られた中で、何かしらの成果を出す必要があるはずです。
(逆の言い方をすれば、階層構造が最初から存在するのであれば、それはすでにルーティンワークによる成果が求められる、という状況になっているはずです。)


したがって、チームの立ち上げ時には、「フラットな組織立ち上げ時の組織に求められる条件」を満たす必要があります。それでは、どのように満たすのか。
ちょっと乱暴ですが、自分は次のように考えます。

  1. メンバーの中で「コミュニケーション」が一番取れるメンバーを探し出して、立ち上げ時のリーダーに据える。
  2. リーダーが、上記の必要条件を満たしているかを確認する。
  3. 必要条件を満たしていなければ、上記の必要条件をリーダーに叩き込む。


最初に来るのは、「コミュニケーション」です。昨日のブログ*2にも少しだけ書きましたが、チームのビジョンを浸透させることが、組織においては、非常に重要な位置を占めます。これができないと、チームのメンバーが別々の方向を向いて走り出す可能性があるからです。


したがって、まずは「コミュニケーション」能力の一番高い人を探し出す。後は、その人に、「共通目的」と「貢献意欲」の必要性を認識させた上で、うまくリーダーに仕立て上げる、という方法が効率的だと思うのです。


リーダーということを、明示的にする必要は、必ずしもないと思います。誰もが、「この人がリーダー」という認識さえ持てればいいと思います。ただし、それすらないと、スピード感を持って、時間制約のある中で成果を出すことは厳しいでしょう。


いかに、組織の立ち上げ時に必要なことを見極めるか。そして、いかにリーダーを作り上げて、チームの成果を最大化するか、これを考えることです。


それでは、今日はこの辺で。